米comScoreは米国時間2011年2月4日、米国EC市場に関する調査結果を発表した。それによると、2010年第4四半期の米国オンライン小売り販売(旅行関連、オークション、自動車業界を除く)の売上高は434億3200万ドルとなり、四半期ベースで過去最高を更新した。前年同期から11%増加しており、これで5四半期連続のプラス成長となった。
ホリデーシーズンで消費意欲が高まったこと、小売業者の値引き販売やプロモーション効果が奏功し、第4四半期全体の売上増に貢献した。
2010年のホリデーシーズンでは、感謝祭(11月第4木曜日)直後の月曜日(11月29日)に当たるサイバーマンデーで1日の売上高が初めて10億ドルを突破したほか、9億ドルを超えた日も前年より多かった(関連記事:今年のホリデーショッピング、サイバーマンデーの支出が10億ドルを突破)。「この動きは、我々が景気低迷から抜け出したことを示しており、2けた成長は2011年も続くものと期待している」とcomScore会長のGian Fulgoni氏は述べている。
同期間に好調だった製品カテゴリーは、「パソコン向けソフトウエア(ゲームソフトを除く)」、「エレクトロニクス製品」、「書籍/雑誌(電子書籍を除く)」、「パソコン/周辺機器/PDA」、「玩具/ホビー」。いずれも1年前に比べ15%以上伸びている。
また、ネット小売業者上位25社の売り上げの市場全体の売り上げに占める割合は68.4%になった。この割合は1年前に比べ5.6ポイント増えているが、前の四半期に比べると1.5ポイント低下している。comScoreは「中小規模の小売業者が景気低迷から回復してきたことを示している」と見ている。このほか米国インターネットユーザーのうち84%が期間中に1回以上ネットで買い物をした。前年ではこの割合は78%だった。
■米国EC市場のオンライン支出推移(旅行関連、オークション、自動車業界を除く) オンライン支出 前年同期比 (100万ドル) 成長率 2007年第1四半期 $27,970 17% 第2四半期 $27,176 23% 第3四半期 $28,441 23% 第4四半期 $39,132 19% 2008年第1四半期 $31,178 11% 第2四半期 $30,581 13% 第3四半期 $30,274 6% 第4四半期 $38,071 -3% 2009年第1四半期 $31,031 0% 第2四半期 $30,169 -1% 第3四半期 $29,552 -2% 第4四半期 $39,045 3% 2010年第1四半期 $33,984 10% 第2四半期 $32,942 9% 第3四半期 $32,133 9% 第4四半期 $43,432 11% 出典:comScore
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