ノルウェーOpera Softwareは、日本、米国、ロシアのオンラインプライバシーに関する意識調査の結果を現地時間2011年1月28日に発表した。日常生活で交通事故や病気、倒産などと並んでプライバシー侵害を強く懸念する人は多いものの、十分な対策を講じている人は少なかった。「交通事故を心配していながらシートベルトを締めない人がいるように、オンラインの安全性についても実践が追いついていない」と同社は述べている。

 各国で18歳以上の成人約1000人を対象にアンケートを実施したところ、日常生活で最も心配する問題として米国では27%、ロシアでは22%、日本では29%が「プライバシー侵害によるインターネット詐欺」を挙げ、いずれの国でも上位4項目の1つに入った。

 プライバシー侵害の対策として最も利用されている手段は「アンチウイルスソフトウエア」だった。ロシアでは90%、米国では79%、日本では68%が採用している。しかしそれ以外の対策は不十分で、安全なパスワードを使っている人は米国では61%、ロシアでは51%と低下し、日本は25%未満にとどまった。定期的にWeb閲覧履歴を消去するという人は、米国は47%、ロシアは38%、日本では29%だった。

 また、必要以上にオンライン行動を追跡されると案じるられるものとしては、ロシアは「ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)」(38%)を筆頭に挙げた。米国は「政府」(35%)、日本は「ショッピングサイト」(33%)を挙げる人が最も多かった。

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