米DisplaySearchは現地時間2010年12月6日、ノートPCとミニノート(ネットブック)およびタブレット型コンピュータを含むモバイルパソコン市場に関する調査結果を発表した。それによると、2010年第3四半期も引き続き米Appleの「iPad」が好調で、同社は世界市場で3位、北米市場では首位に立った。

 2010年第3四半期におけるモバイルPCの世界出荷台数は、前年同期比18.7%増の5520万台。そのうち8%がiPadだった。iPadの95%は北米を中心とした先進国市場に出荷されている。

 当期のベンダー別出荷台数では、米Hewlett-Packard(HP)が950万台(シェアは17.3%)で首位を維持した。2位は台湾Acerの910万台(同16.5%)、3位のAppleは630万台(同12.4%)だった。以下、米Dellが610万台(同11.0%)、東芝が430万台(同8.0%)で続く。

 地域別では、EMEA(欧州/中東/アフリカ)の出荷台数が1820万台で最も多かった。成長率では中南米が前年同期比34.7%と最も急速な伸びを見せた。北米は同27.7%増の1650万台に達し、成長率、出荷台数ともに2位だった。日本の出荷台数は250万台にとどまり、前年同期を0.8%下回っている。

 好調に普及しているiPadについて、DisplaySearchのIT市場リサーチ担当ディレクターであるHidetoshi Himuro氏は、課題もあると指摘する。非英語圏の言語に対応したコンテンツが少ないほか、iPad用のコンテンツをAppleの「iTunes」経由でダウンロードするためにPCが必要なことなどから、新興国市場への浸透には時間がかかだろうと同氏は見ている。

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