ソフトブレーンは2010年11月1日、日本と中国における営業課題についての調査結果を発表した。営業活動でのIT活用などの項目で、日中間に差があることが分かった。

 営業課題の中で最重要としたのは日中ともに「新規顧客の開拓」で、日本が59.5%、中国が57.8%という結果だった。結果に顕著な差がみられたのが「ITを活用した効率的な営業活動」の項目で、課題と指摘した人が中国では30%だったのに対して、日本では7.5%だった。ソフトブレーンは、中国における結果主義や営業スタッフの人材の流動性の激しさを指摘し、「営業スタッフが持っている案件や営業活動の進捗を把握し、経営指標と結びつけて考えたいというニーズが強くなったのではないか」と分析する。

 日本の調査結果で2番目に高かったのが「顧客満足度の向上」で38.1%にも達した。一方、「顧客満足度の向上」を課題として中国で挙げた人は21.7%だった。このほか両国間で10ポイント以上の差が出た項目を列挙すると、「幹部のマネジメント力向上」(日本15.7%、中国30.0%)、「顧客ニーズの発掘」(日本33.0%、中国21.9%」、「パートナーの獲得・連携強化」(日本9.3%、中国21.0%)だった。

 今回の調査は、ソフトブレーンが日本と中国のそれぞれで経営者や部長、課長、一般社員を対象にインターネット上で実施。日本では9月15日から16日までの2日間で416人、中国では9月10日から15日までの6日間で北京、上海、広州に勤務する443人が回答した。