5回にわたる本連載の最終回では、「データセンター」のベストサービスを紹介します。『日経コンピュータ』と『ITpro』が選んだのは、KDDIと富士通のデータセンター。両社とも国内外に多数のデータセンターを持つだけでなく、サービスメニューが豊富です。

【データセンター部門】 KDDIと富士通に栄冠

 データセンターもクラウドコンピューティングを支える重要な基盤の一つ。プライベートクラウドを構築する際には、サーバーをはじめとする機器類をベンダーのデータセンターに設置するのが一般的だからだ。

図1●データセンター部門のベストサービス
図1●データセンター部門のベストサービス
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 そこでコロケーション(場所貸し)サービスを提供するデータセンターを評価した。回答30件の中で、KDDIと富士通のデータセンターが総合スコア65を超える「ベストサービス」となった(図1)。

 両社とも日本全国に加え、海外主要地域にデータセンターを保有することや、豊富な運用アウトソーシングのメニューを用意していることなどが高い評価につながった。料金や仕様、ネットワーク関連サービスの情報公開に積極的な点でも他社のデータセンターサービスより先んじた。

 富士ソフトやCSK-ITマネジメント(2010年10月1日付でCSKホールディングスと経営統合し、CSKに社名変更)、野村総合研究所(NRI)などは規模や展開している地域の広さでは富士通、KDDIに及ばない。だが、建物の性能やネットワーク関連の付加サービスでは、ほとんど変わらなかった。