携帯電話にダウンロードして、さまざまな機能やサービスを追加できるソフトウエアアプリケーション、いわゆるアプリ(Apps)。米Appleの「iPhone」などのスマートフォンユーザーを中心に活況を呈しているが、一般的に見るとまだ市場規模は小さいようだ。そうした利用実態が、米Pew Research Centerと米Nielsenがまとめた調査として米国時間2010年9月14日に明らかになった。

 両社が携帯電話を所有している米国成人を対象に行った調査によると、アプリをインストールしている携帯電話を持つ人の割合は35%。そのうち日常的にアプリを使っている人は68%で、携帯電話利用者全体ではわずか24%にとどまった。

 またアプリをダウンロードしたことのある人は29%。そのうち有料アプリをダウンロードしたことのある人はその半数未満(47%)で、この割合は携帯電話利用者全体では13%となる。

 「男性や若い世代を中心に一部のユーザーではアプリ文化というものが定着しつつある。しかしまだ多くの携帯電話所有者は自分の端末で何ができるかを知らない。アプリ市場はまだ初期段階にあるようだ」とPew Research Centerの調査担当副ディレクターのKristen Purcell氏は述べている。

 アプリがプリインストールされた携帯電話を購入したという人は全体の38%いた。一方で携帯電話所有者の11%が自分の端末にアプリが入っているかについて知らず、そうした人の割合は、年齢が高くなるほど増える。

 アプリの平均所有本数は18本で、所有率は男性が57%、女性が43%。18~29歳という年齢層は米国の人口で見ると23%だが、アプリ人口では44%を占める。50歳以上は米国人口では41%だが、アプリ人口では14%にとどまっている。

 29%の携帯電話所有者が、アプリを使ったことがあると回答している。しかし、音声通話以外で利用が多かったのは、「写真撮影」が76%でトップとなり、「テキストメッセージの送受信」が72%でこれに次いだ。以下、「ネットアクセス」(38%)の後、「ゲーム」(34%)、「電子メール送受信」(34%)、「動画撮影」(34%)が同率で続き、アプリの利用は、「音楽」(33%)、「インスタントメッセージングの送受信」(30%)を下回った。

[発表資料1]
[発表資料2]