米調査会社のIDCは現地時間2010年8月24日、世界のサーバー市場に関する調査結果を発表した。2010年第2四半期における工場出荷額は109億ドルに達し、2四半期連続で前年実績を上まわった。前年同期と比べると11.0%の増加になり、2003年以来最も高い成長率を示した。

 価格帯別に出荷金額を見ると,ボリュームゾーンのサーバー(2万5000ドル未満)は前年同期比31.7%増と最も急速に成長し、3四半期連続で前年を上まわった。ミッドレンジサーバー(2万5000~25万ドル)は同15.6%増で、9四半期ぶりのプラス成長になった。ただハイエンドサーバー(25万ドル以上)は同27.2%減少し、7四半期連続で縮小している。

 当期はx86サーバーの伸びが目覚ましく、前年同期比で35.3%増、出荷台数は25.8%増加した。「サーバーの買換需要の多くは、まずx86分野で起きている。2010年後半にUNIXやメインフレーム分野に広がる」とIDCは見ている。

 OS別で見ると、Windowsサーバーはx86分野の急伸を追い風に、出荷金額は前年同期比6.7%増の50億ドルに上った。Linuxサーバーも需要が回復し、同30.1%増の18億ドル。一方UNIXサーバーの売上高は同7.3%減の29億ドルだった。

 ベンダー別では、米Hewlett-Packard(HP)が前年同期比26.0%増の35億ドルで首位に立った(シェアは32.5%)。2位は米IBMで、同3.2%減の32億ドル(シェアは29.8%)。3位は米Dellで同36.5%増の17億ドルだった(シェアは15.3%)。以下、米Oracle(前年同期比6.0%減収、シェアは8.6%)と富士通(同7.9%増収、同3.4%)が続く。

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