米IDCが米国時間2010年7月14日に発表した世界パソコン市場に関する調査結果によると、同年第2四半期の世界パソコン出荷台数は8150万5000台となり、前年同期に比べ22.4%増加した。この伸び率は事前予測値の22.9%にほぼ一致する。パソコン市場は回復期にあり、引き続き堅調に推移するとIDCは見ている。
ここ最近の需要回復を支えているのは、老朽化した企業パソコンの買い換え、メディア消費型の低価格パソコンの急増、新興国などにおける低価格パソコンの普及という。
第2四半期は、米Hewlett-Packard(HP)が出荷台数で首位を維持した。同社のシェアは18.1%。HPの出荷台数伸び率は米国市場の平均を上回ったものの、世界市場では平均を10ポイント以上下回った。2位には、台湾Acer(シェア12.6%)を抜いて米Dell(シェア13.0%)が返り咲いた。アジア太平洋地域や中南米における企業ユーザーの需要増に支えられた。
IDCによると、過去2四半期続いた消費者需要の高い伸びは、予測通り鈍化し始めているという。「消費者市場は依然堅調だが、今後年末にかけて緩やかに鈍化していく。一方で企業市場の成長がより安定し、買い換えも進む」とIDCクライアント/ディスプレイ担当副社長のBob O'Donnell氏は述べている。
米国の出荷台数は前年同期と比べ12.6%増加しており、市場が回復していることを示している。ただ、2010年第1四半期(19%増)や2009年の第4半期(25%増)のような高い伸びは達成できなかった。EMEA(欧州/中東/アフリカ)は、財政危機などの不安材料があったものの、消費者や企業の需要が堅調で、パソコン市場は期待通りに推移した。
日本は、デスクトップとノートパソコンの伸びが寄与して、引き続き2けた成長だったが、第1四半期の25%増という水準には達しなかった。日本を除くアジア太平洋地域は、35%増と高い伸びで、デスクトップパソコンが好調だった。引き続きノートパソコンがけん引役となり、ほぼすべての国で2けた成長が続くとIDCは予測している。
順位 | ベンダー | 2010年Q2 | 2009年Q2 | 伸び率 | ||
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出荷台数 | 市場シェア | 出荷台数 | 市場シェア | |||
1 | HP | 14,765 | 18.1% | 13,154 | 19.7% | 12.2% |
2 | Dell | 10,616 | 13.0% | 8,910 | 13.4% | 19.1% |
3 | Acer | 10,238 | 12.6% | 8,475 | 12.7% | 20.8% |
4 | Lenovo | 8,344 | 10.2% | 5,665 | 8.5% | 47.3% |
5 | 東芝 | 4,343 | 5.3% | 3,441 | 5.2% | 26.2% |
5 | ASUS | 4,318 | 5.3% | 2,352 | 3.5% | 83.6% |
その他 | 28,880 | 35.4% | 24,611 | 36.9% | 17.3% | |
合計 | 81,505 | 100.0% | 66,608 | 100.0% | 22.4% |
順位 | ベンダー | 2010年Q2 | 2009年Q2 | 伸び率 | ||
---|---|---|---|---|---|---|
出荷台数 | 市場シェア | 出荷台数 | 市場シェア | |||
1 | HP | 4,721 | 25.7% | 4,136 | 25.4% | 14.2% |
2 | Dell | 4,408 | 24.0% | 3,974 | 24.4% | 10.9% |
3 | Acer | 2,028 | 11.0% | 2,008 | 12.3% | 1.0% |
4 | Apple | 1,618 | 8.8% | 1,402 | 8.6% | 15.4% |
5 | 東芝 | 1,560 | 8.5% | 1,225 | 7.5% | 27.3% |
その他 | 4,021 | 21.9% | 3,560 | 21.8% | 21.8% | |
合計 | 18,357 | 100.0% | 16,305 | 100.0% | 12.6% |
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