米comScoreが英国時間2010年6月23日、英国・フランス・ドイツ・スペイン・イタリアにおけるスマートフォンの市場調査結果を発表した。同調査によれば、2010年2~4月期に欧州5カ国における米Appleの「iPhone」のユーザー数は1000万人となり、前年同期から2.6倍に増えた。一方「Android」搭載端末のユーザー数は180万人ながら、前年同期から25倍に増えている。

 2010年2~4月期の欧州スマートフォン市場の規模は、前年同期に比べ38%拡大した。Nokia端末が依然市場を席巻しているが、Appleや米Google、カナダRIM (Research In Motion)など北米ベンダーのOSを搭載する端末の成長が著しい。

 「Symbian」を採用するフィンランドNokiaの端末は、前年同期比18%増の3300万人。米Microsoftの「Windows Mobile」端末は同8%増の727万人、RIMの「BlackBerry」端末は同87%増の459万人だった。

 iPhoneの歴代3モデル(初代/3G/3GS)の欧州携帯電話市場全体におけるシェアは4%。しかしiPhoneは欧州のモバイルメディア利用の12%を占めている。iPhoneのユーザーは、メディアの消費に最も積極的で、94%がWebを閲覧したりアプリケーションを利用したりしている。comScoreは、「iPhoneは、ユーザーの行動を根本的に変えると同時に、他の端末メーカーやOSベンダーに技術革新や競争を促している」と分析している。

 Android端末の欧州のスマートフォン市場におけるシェアは3%。メディア消費もiPhoneユーザーに迫る勢いである。89%がWebやアプリケーションを利用している。comScoreは「Androidも注目できるOSだ」と指摘する。

 次々と登場するAndroid端末や、新型iPhone 4への旺盛な需要を考えると、「今後欧州市場でAppleとGoogleのし烈な戦いが繰り広げられそうだ」とcomScoreは予測している。

[発表資料へ]