米Cisco Systemsは現地時間2010年6月2日、世界インターネット利用に関する調査結果を発表した。同社の予測によると、全世界のIPトラフィックは2009年から2014年に4.3倍拡大し、2014年の年間トラフィックは766.8E(エクサ)バイトに達する見込みである。

 トラフィックを最も消費するのはビデオ。2014年の世界消費者トラフィックの91%以上を占める。バンド幅やインターネット速度の向上、HDTVや3D(3次元)TVの普及がインターネットを介したビデオ視聴の増加を促進する。2014年には、視聴に2年間かかるビデオのデータが、IPネットワークを1秒間で行き交うことになる。

 2014年の月間トラフィックは63.9Eバイトとなる見通しだ。これは、DVDなら160億枚分、MP3ファイルなら21兆曲分に相当する。地域別にみると、北米の月間トラフィックが最も高く、19Eバイト。アジア太平洋地域は17.4Eバイト、西欧は16.2Eバイト、日本は4.3Eバイトを消費する見込みである。2009~2014年に最もトラフィックが急増するのは中南米(年平均増加率51%)で、中東およびアフリカ(同45%)、中欧(同38%)が続く。

 家庭のインターネット接続速度(下り)は、この10年間で35倍高まった。インターネット速度の世界平均は、2000年の127Kbpsから2010年は4.4Mbpsになっている。

 モバイルデータトラフィックは2009年から2014年にかけて39倍に増加し、2014年の年間トラフィックは42Eバイト、月間トラフィックは3.5EバイトにのぼるとCiscoは予測している。

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