世界Wi-Fiチップ用途別出荷予測(米ABI Researchの発表資料より引用)
世界Wi-Fiチップ用途別出荷予測(米ABI Researchの発表資料より引用)
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 米ABI Researchは米国時間2010年5月28日、Wi-Fiチップの世界市場に関する調査結果を発表した。それによると、2010年のWi-Fiチップ出荷数は前年より約33%増加し、7億7000万個を超える見通し。

 同市場は、無線対応の端末や企業アプリケーションの需要増加にともない、ここ数年、大幅な成長を見せている。

 ABI Researchの推計では、今年はIEEE 802.11n対応チップの出荷数が802.11g対応チップを上回り、市場全体の約60%を占めるようになる。昨年承認された802.11n規格は、Wi-Fiチップ市場の成長を押し上げる一要素となっている。

 製品カテゴリー別で見ると、今後5年間、全Wi-Fiチップ出荷数の最大割合を占めるのは携帯電話向けだ。2009年から2015年の間に年平均25%増加し、2015年には携帯電話の約40%に搭載されるようになる。

 民生電子機器におけるWi-Fiチップ普及率は、強力に拡大し続けている。2009~2015年の民生電子機器向けWi-Fiチップの出荷数は年平均26%増加し、2015年には5億3000万個を超える見込み。中でもWi-Fi対応デジタルカメラ、テレビ、DVDプレーヤー向けは同期間に約10倍以上増える。ネットワーク接続ゲーム機と携帯型ゲーム機向けも需要が高まり、それぞれ年平均8%と6%増加すると見る。

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