米Googleが開発を主導する「Android OS」を搭載する端末の世界での分布状況は、75%が北米に集中しており、アジアに12%、西欧に11%だった――。モバイル端末向け広告ネットワークを運営する米AdMobが現地時間5月26日、2010年4月の1カ月間に同社への広告リクエストに使われた端末のデータを集計し発表した。米Appleの「iPhone OS」搭載端末は、北米が49%と最も高く、これに西欧の28%、アジアの14%が続く。

 AdMobの集計によれば、米国におけるiPhone OS端末とAndroid端末の比率は2:1 。世界全体で見ると3.5:1になる。同社の広告ネットワークで確認した米国におけるiPhone OS端末台数は1830万台で、Android端末は870万台だった。iPhone OSから「iPod touch」と「iPad」を除いた、iPhoneの台数は1070万台になる。全世界では、iPhone OS端末は4080万台、iPhoneは2740万台、Android端末は1160万台である。

 iPhone OS端末が多い上位5カ国は、米国(44%)、英国(9%)、フランス(6%)、カナダ(5%)、日本(4%)。過去1年間におけるiPhone OS端末の伸び率はアジアが474%と最も高く、これにオセアニアの367%、西欧の269%が続いている。

 Android端末が多い上位5カ国は、米国(75%)、中国(8%)、英国(3%)、フランス(2%)、ドイツ(2%)。中国では、iPhoneよりもAndroid端末のほうが多いことになる。中国における上位3機種は、台湾HTC製の「HTC Hero」「HTC Magic」「HTC Dream」だ。

 携帯端末の販売実績や出荷台数は、メーカーや市場調査会社などが報告している。しかしAdMobによると、それらの数値は現時点で実際に利用されている台数とは異なる。例えばAppleは、すでに使われなくなった端末の台数を公表していない。この調査では、広告リクエストのデータを集計しているため、実際に稼働している端末の相対比較ができるとしている。

[発表資料]