米IDCは米国時間2010年5月7日、データおよび通話統合型モバイルデバイス(スマートフォン)の世界市場に関する調査結果を発表した。2010年第1四半期のスマートフォン出荷台数は5470万台で前年同期と比べ56.7%増加した。特に米Appleの「iPhone」は同131.6%増と、急激な伸びを見せた。

 携帯電話市場全体の出荷台数は前年同期比21.7%増で、スマートフォンの成長はこれを2倍強上回っている。スマートフォンの出荷台数が携帯電話全体に占める割合は18.8%となり、前年同期の14.4%から拡大した。IDCは、スマートフォンの認知度が高まっているほか、手頃なデータプランの登場、世界経済の回復などにより、今年のスマートフォン販売はいっそう伸びると予測している。

 第1四半期のスマートフォン市場は、フィンランドNokiaとカナダResearch In Motion(RIM)が1位と2位の座を維持した。しかし両社の市場シェアはそれぞれ39.3%と19.4%で、前年同期の39.3%および20.9%から横ばいあるいは縮小している。一方3位の米Appleの市場シェアは、前年同期の10.9%から16.1%へと5.2ポイント拡大した。

■2010年第1四半期における世界スマートフォン市場のベンダー別出荷台数
 (単位:100万台)

ベンダー        2010年Q1              2009年Q1          増加率
          出荷台数  市場シェア  出荷台数  市場シェア

1. Nokia     21.5      39.3%       13.7      39.3%       56.9%
2. RIM       10.6      19.4%        7.3      20.9%       45.2%
3. Apple      8.8      16.1%        3.8      10.9%      131.6%
4. HTC        2.6       4.8%        1.5       4.3%       73.3%
5. Motorola   2.3       4.2%        1.2       3.4%       91.7%
  その他      8.9      16.3%        7.2      20.6%       23.6%
  合計       54.7     100.0%       34.9     100.0%       56.7%

出典:IDC

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