米iSuppliは現地時間2010年3月9日、世界パソコン市場に関する調査結果を発表した。それによると、2009年は台湾Acerが大幅に成長して3位になり、2位の米Dellと市場シェア0.2ポイント差に迫った。2008年における両社の差は3.8ポイントだった。

 2009年の世界パソコン出荷台数は合計3億230万台で前年比1.0%増加した。Acerの出荷台数は同21%増加し、トップ5ベンダーのうち最も急伸した。米Dellは同9.9%減少し、トップ5ベンダーの中で唯一前年実績を下回った。

 iSuppli主席アナリストのMatthew Wilkins氏は、「Acerの成功を支えたのはノート・パソコン市場だ」と指摘する。Acerの2009年出荷台数の80%近くをノート・パソコンが占めている。また、Acerはデスクトップ・パソコン市場の低迷にもうまく対処し、デスクトップ・パソコンの出荷台数が全体平均で前年比15%落ち込んだにもかかわらず、同社はわずか0.1%減にとどめた。

 一方Dellは、ノート・パソコン出荷台数の増加率が全体平均より低く、デスクトップ・パソコンの落ち込み幅は全体平均より大きかった。

表●2009年世界パソコン市場のトップ5ベンダー別出荷台数(単位:1000台)
順位 ベンダー名 2008年 2009年 増減率
出荷台数 市場シェア 出荷台数 市場シェア
1 Hewlett-Packard 55,515 18.6% 59,620 19.7% 7.4%
2 Dell 43,262 14.5% 38,959 12.9% -9.9%
3 Acer 31,807 10.6% 38,485 12.7% 21.0%
4 Lenovo 21,790 7.3% 24,885 8.2% 14.2%
5 東芝 13,604 4.5% 15,464 5.1% 13.7%
その他 133,228 44.5% 124,926 41.3% -6.2%
合計 299,205 100.0% 302,339 100.0% 1.0%
出典:iSuppli

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