米Gartnerが米国時間2010年3月4日に発表した世界パソコン市場の調査によると、2010年の出荷台数は前年比19.7%増の3億6610万台、売上高は同12.2%増の2450億ドルになる見通し。同社が12月に発表した調査では、出荷台数が13.3%増、売上高は1.9%増と予測していた。

 出荷台数はすべての地域で増加に転じ、この先数年延び続ける。家庭用パソコンの需要は加速し、企業向けパソコンの買い換え需要も増えると見ている。家庭向け製品はノート・パソコンにけん引され、新興市場、成熟市場ともに伸びるという。

 リサーチ・ディレクターのGeorge Shiffler氏は、「ネットブックは引き続きノート・パソコン全体の成長をあと押しする。ただし、その貢献度は著しく減少する。ネットブックは、超低電圧(CULV)プロセサ搭載ノートや次世代タブレット端末との競合が顕著になる」と説明する。

 デスクトップ・パソコンの出荷台数は微増にとどまり、伸びを示すのは新興市場のみと限定的になる。2009年に55%だったノート・パソコンの全パソコン出荷台数に占める割合は、2012年に70%近くにまで伸びると予測する。

 Appleが3月末に発売を予定する「iPad」などの次世代のタブレット端末と従来のタブレットPCを合わせた2010年の出荷台数は1050万台程度になると見ている(関連記事:iPadなどのタブレット・デバイスは5年後に年5700万台市場に---米調査会社)。

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