米Cisco Systemsは米国時間2010年2月9日、全世界のモバイル・データ通信量に関する調査結果を発表した。2014年の通信量は1カ月当たり3.6E(エクサ:10の18乗)バイトで、2009年時点の同90P(ペタ:10の15乗)バイトの39倍に増えると予測している。2009~2014年の年平均成長率(CAGR)は108%。急増の要因として、モバイル機器の普及とモバイル・ビデオ・コンテンツ利用の増加を挙げている。

 2014年にはモバイル・ネットワーク接続可能な個人向けデバイスが50億台以上、無線マシン・ツー・マシン(MtoM)通信対応の端末が数十億台になるという。全世界でモバイル環境からインターネットを利用できるユーザーの数は4億人を超える見込み。全モバイル・データ通信に対してビデオ・コンテンツの占める割合は66%で、2009年の66倍に相当する。Ciscoは、調査対象としたモバイル通信コンテンツのなかでビデオが最も速いペースで増加すると見ている。

 地域別にみると、CAGRが最も高いのは中東/アフリカの133%。2位はアジア太平洋地域の119%、3位は北米の117%。国別ではインド(222%)、中国(172%)、南アフリカ(156%)の順。

 また現在モバイル・データ通信量は、固定ブロードバンド・ネットワークを利用する通信に比べ2.4倍速いペースで増えているという。

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