米Trusteerは米国時間2010年2月2日、オンライン・バンキング利用における消費者のセキュリティ意識に関して調査した結果を発表した。それによると、大半のユーザーは、オンライン・バンキング用のユーザーIDやパスワードを他のWebサイトと共有している。こうしたセキュリティの甘さが、オンライン詐欺被害を招く恐れがあると同社は忠告している。

 オンライン・バンキングのログイン・パスワードに、金融関連ではない別のWebサイトと同じパスワードを使っているユーザーは73%にのぼった。さらに47%は、ユーザーIDとパスワードの両方が他の非金融サイト用と同じだった。

 銀行サイト向けのユーザーIDをユーザー自身が選べるようになっている場合、65%のユーザーが他の非金融サイトと同じユーザーIDを使用している。銀行サイトから固有のユーザーIDを割り当てられた場合、他の非金融サイトにも同じユーザーIDを使う人は42%だった。

 オンライン・バンキング用ログイン情報を他のサイトと共有していると、犯罪者に悪用される危険性が高い。Webメール・サービスやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)など、比較的セキュリティ機能が弱いWebサイトからログイン情報を盗み出す手段を知っている犯罪者は、手に入れたユーザー・ネームやパスワードを金融サービス・サイトなどで試し、口座に不正アクセスしようとする。

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