写真●中国「Google.cn」のトップ画面
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 アイルランドのStatCounterが現地時間2010年1月13日に発表した中国オンライン検索市場に関する調査結果によると、過去半年間で首位の中国Baidu(百度)と米Google(写真)の差が縮まっているという。2009年7月時点で中国におけるBaiduのシェアは68%、Googleは30%だったが、2009年末時点にはそれぞれ56%、43%と接近した。なお米Yahoo!と米Microsoft(Bing)のシェアは合計で1.18%だった。

 Googleのシェアは、8月に30%を下回りBaiduとの差が大きく開いたものの、9月は33%に持ち直し、その後着実に拡大した。StatCounterのCEOであるAodhan Cullen氏は、「Googleが最近好調だったことを考えると、Googleの中国撤退の理由が市場シェアではないことを明らかだ」と指摘する。

 Googleは1月12日、中国における検索サービス「Google.cn」の方針を見直し、検索結果の検閲を取りやめることを発表した(Googleの公式ブログ)。同社最高法務責任者のDavid Drummond氏は、「法律の範囲内でフィルタ無しの検索サービスを運営できない場合、Google.cnを閉鎖し、中国から撤退する可能性があると認識している」と述べている。Googleによると、同社サービスを利用している中国の人権活動家のアカウントが攻撃を受けたほか、Google以外の大手企業も同様の攻撃のターゲットにされたという。

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