米Gartnerは英国時間2009年12月15日,世界携帯電話市場に関する調査結果を発表した。それによると,2009年の携帯電話販売台数は世界で12億1400万台にのぼり,前年と比べ0.67%の微減にとどまる見込み。2010年は同9%増の13億2200万台に伸びると予測する。

 同社は9月時点で,2009年の見通しを前年比3.7%減としていた。しかし西欧が予想以上に好調だったことに加え,グレイ・マーケットの拡大が販売台数増加につながっているという。

 Gartner調査ディレクタのCarolina Milanesi氏は「今やグレイ・マーケットは中国にとどまらず,アジア太平洋地域,東欧,中東,中南米に広がっている。すべてのメーカーがグレイ・マーケットの製造業者との競争に直面することになり,平均販売価格(ASP)は低下する。フィンランドのNokiaが最もグレイ・マーケットの影響を受けるだろう」と分析している。

 2009年のスマートフォン販売台数は前年比23.6%増加し,携帯電話全体の14%を占める。2013年にはその割合が38%に拡大する見込み。しかしモバイル事業者は高い定額データ・プランをスマートフォンに適用するようになり,総保有コストは大衆市場の許容レベルを超える可能性がある。

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