「実績が豊富」なイメージが強いIT関連企業は日本IBMが1位。2位以下も大手企業が軒並み名を連ねる――。2009年の「日経BP IT関連企業イメージ調査」で、「実績が豊富」といったイメージを抱く回答者が多かった企業はこうした結果となった。

 「日経BP IT関連企業イメージ調査」では、企業の認知度(「企業認知度」)や情報への接触度(「情報接触度」)と共に、12のイメージ項目のうちから各企業に当てはまるものを尋ねる設問がある。各企業の製品・サービスを何らかの形で認知していると回答した人に「実績が豊富」、「課題解決力がある」、「技術力がある」など12種類のイメージに当てはまるかを尋ねている。今回は「実績が豊富」というイメージ項目の結果を見ていく。

 「実績が豊富」といったイメージを抱く回答者が多かった企業のランキングを図1に示した。併せて調査を開始した2007年からの順位変動も示した。

図1●「実績が豊富」ランキング
図1●「実績が豊富」ランキング

 調査対象企業450社の中で「実績が豊富」というイメージが最も浸透しているのは日本IBMだった。同社を何らかの形で認知していると回答した人のうち、42.6%が「実績が豊富」と回答した。過去の結果を見ても、2007年調査で1位、2008年調査で2位と、このイメージ項目では常に高い評価を得ている。それに続く2位にNEC、3位にマイクロソフトが入った。上位3社の顔ぶれは2008年調査と同じだった。

 順位の変動はあるものの、上位20社は企業の入れ替わりは少ない。調査を開始した2007年から毎年ほぼ同じ企業が上位に名を連ねる。2009年の調査も、初めて上位20位に入った企業はNTT西日本だけだった。

 「実績が豊富」ランキングで上位に入る企業には大手IT関連会社が並ぶ。ランキング上位20社のうち実に14社が企業認知度でも上位20位以内に入る。企業認知度の高い大手企業ほど、「実績が豊富」とのイメージを抱かれていることが分かる。

 そうした中、NTTデータ、野村総合研究所、日本オラクルの3社は企業認知度ではまだ上位20位にランクインはしていないが「実績が豊富」ランキングでは上位20位以内に顔を出す。例えば、NTTデータは企業認知度では42位だが、「実績が豊富」ランキングでは7位だった。

ユーザー、ベンダーともにIBMが1位

 ユーザー企業の情報システム部門所属者(以下、ユーザー)とベンダー企業所属者(以下、ベンダー)別の上位企業を図2に示した。

図2●所属別「実績が豊富」ランキング
有効回答数が29以下の企業は対象外とした。
図2●所属別「実績が豊富」ランキング

 回答者全体で1位だった日本IBMはユーザー、ベンダーいずれも1位だった。「実績が豊富」というイメージはどちらの属性にも浸透している。

 ユーザーではパナソニックが2位、マイクロソフトが3位に入った。パナソニックと7位のインテルはベンダーよりもユーザーのランキングが高い。

 これに対してベンダーではNTTデータが2位、日本オラクルが3位となった。日立製作所、NTTドコモなどもベンダーの順位が高い傾向があった。

※「日経BP IT関連企業イメージ調査」の概要と回答者のプロフィールはこちらを参照してください。