ソフトウエア権利保護団体の米Business Software Alliance(BSA)は米国時間2009年9月17日,世界各国のIT業界の競争力に関する調査結果を発表した。米国が100点満点中78.9点の評価を獲得し首位を維持した。2位は昨年の13位から躍進したフィンランド(73.6点)。日本は昨年と変わらず12位(65.1点)だった。
今回が3回目となる同調査は,BSAがスポンサとなり,英The Economist誌の調査部門Economist Intelligence Unitが毎年実施している。今年の3位はスウェーデンで,以下カナダ,オランダ,英国,オーストラリア,デンマーク,シンガポール,ノルウェーが順に並んだ。
フィンランドは「研究開発」カテゴリで高得点を獲得し,「ビジネス環境」カテゴリの評価は米国を上回った。また,5位のオランダはブロードバンド導入などの強力なインフラが高い評価を受け,昨年の10位から順位を上げた。
米国のIT競争力は依然として強いが,主導的立場を維持するにはいくつか課題があるとBSAは指摘する。特にブロードバンド導入の促進によるインフラの向上,技術中立的なITポリシーの策定,革新的製品の開発や生産への優秀な人材の活用などだ。米国は,「インフラ」カテゴリでは昨年の2位から7位に落ちている。
■IT業界の競争力が高い国トップ20 ----------------------------------------------------- 国 得点 2009年の順位 2008年の順位 ----------------------------------------------------- 米国 78.9 1 1 フィンランド 73.6 2 13 スウェーデン 71.5 4 6 カナダ 71.3 4 6 オランダ 70.7 5 10 英国 70.2 6 3 オーストラリア 68.7 7 7 デンマーク 68.6 8 5 シンガポール 68.2 9 9 ノルウェー 67.1 10 14 アイルランド 66.9 11 15 日本 65.1 12 12 イスラエル 64.3 13 16 スイス 63.5 14 11 台湾 63.4 15 2 韓国 62.7 16 8 フランス 59.2 17 20 ベルギー 59.2 18 22 ニュージーランド 58.8 19 17 ドイツ 58.1 20 19 ----------------------------------------------------- 出典:BSA
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