米IDCは米国時間2009年8月26日,世界Linux OS市場に関する調査結果を発表した。それによると,2008年におけるLinux OSの売上高は前年に比べ23.4%増えた。IDCは,同市場の規模が2013年まで年平均成長率16.9%で順調に拡大し,2012年に10億ドルを超え,2013年に12億ドルに達すると予測する。

 売上高の増加ペースに比べ,Linux OSの導入は伸び悩むという。景気低迷の影響で2009年に導入が大きく落ち込むことから,サーバー向けLinux OS導入数の2008~2013年における年平均成長率はサブスクリプション制Linuxと無料Linuxを合わせて1.1%にとどまると見込む。ただしIDCは,仮想化環境を利用する事例が増えているため,物理サーバー単位の導入数では実際の導入状況を把握できていないとみる。こうした変化はLinuxにとどまらず,サーバー向けWindowsも同じ状況という。

 2008年のベンダー別売上高をみると,米Red Hatと米Novellで世界全体の94.5%を占めていた。サブスクリプション・ベースの市場シェアは,両社合わせて90%だった。

 また,サーバー向け無料Linux OSの利用事例が増えており,2008年におけるLinuxサーバー市場全体に対する導入率は43.3%で,前年の41.4%から上昇した。

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