業務で使っているオフィス・ソフトは圧倒的にMicrosoft Officeが多いが,オープンソースのOpenOffice.orgの利用者も回答者全体の約5分の1に上る。また,Microsoft Officeのユーザーは半数以上が,最新版のOffice 2007ではなくOffice 2003を使っている――。2009年6月24日から6月30日にかけて実施した「業務におけるオフィス・ソフトの利用状況に関する調査」で明らかになった結果である。

 業務においてMicrosoft Officeを使っていると答えたのは回答者全体の99.1%(図1)。圧倒的な数字と言ってよい。ただし,オープンソースのOpenOffice.orgを利用していると答えた人も19.2%いる。ITproがほぼ1年前にあたる,2008年5月20日から5月27日にかけて実施した「オフィス・ソフトに関する調査」では,OpenOffice.orgの利用率は約21.9%であったから,さほど変化がないように思える。

 しかし,このときの調査は業務とプライベートの両方を対象にしたものである(関連記事「OpenOffice.orgは22%,Google Docsは11%が使用,オフィス・ソフト利用調査」)。業務利用に限った今回の調査で利用している人の割合が19.2%と出たのは,OpenOffice.orgの業務利用が浸透してきた表れと見ても良いだろう。Microsoft Office以外のオフィス・ソフトを使っている人にその理由を尋ねたところ,3分の2が「価格が安いこと」をあげた(図2)。ちなみに,「会社の方針」という選択肢も用意しておいたのだが,今回の調査では選んだ人がいなかった。

図1●業務で使っているオフィス・ソフト(複数選択可)。有効回答=2668人
図1●業務で使っているオフィス・ソフト(複数選択可)。有効回答=2668人
図2●Microsoft Office以外のソフトを使う理由(複数選択可)。有効回答=27人
図2●Microsoft Office以外のソフトを使う理由(複数選択可)。有効回答=27人

 では,Microsoft Officeの利用者は,どのバージョンを使っているのか。この質問に対しては,半数以上(52.9%)が「Office 2003」を使っていると答えている(図3)。最新バージョンである「Office 2007」を使っていると答えたのは20%で,Office 2003の利用者の半数に満たない。

図3●使っているMicrosoft Officeのバージョン(単一選択)。有効回答=2637人
図3●使っているMicrosoft Officeのバージョン(単一選択)。有効回答=2637人