米Frost & Sullivanは米国時間2009年6月23日,企業におけるWeb 2.0ツールの利用状況について,約1400人を対象に実施した調査結果を発表した。プロジェクトの協業や同僚との連絡など,仕事目的でWeb 2.0を利用している回答者は54%だった。一方,職場でWeb 2.0技術を使って家族や友人とやり取りをしている人は80%にのぼった。
Web 2.0ツールで最も普及しているのはSNSで,約4分の3が職場で個人目的に利用していた。ブログやwikiなどの利用者も多い。大半の企業がSNSの利用に関して社内で明文化した方針を設けているが,方針を明文化していない会社の8割がSNSサイトへのアクセスを許可しているという。
過去1年間に,正式な社内業務でWeb 2.0ツールを利用したという回答者は約3分の1だった。業務連絡や研修が主な用途で,顧客関係,広告,マーケティングなどに利用している企業はごく少数だった。
Frost & Sullivan業界アナリストのVanessa Alvarez氏は,「FacebookやTwitterといったSNSが注目を集めているが,現時点では業務のためというより,個人的な社交のために利用されている。企業は,Web 2.0ツールやSNSが持つ潜在的価値を認識し始めたばかりで,活用するにいたっていない。Web 2.0を用いたワークフローの効率的な管理などに目を向ければ,生産性の向上につながるはず」とコメントした。
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