携帯電話の高機能化が進んでいる。通話やメールだけでなく音楽鑑賞やワンセグの視聴,電子マネー,各種アプリケーションなど豊富な機能を搭載した機種も増えてきた。一方で,ケータイサイトを使ったサービスや,ケータイ上で稼働するアプリケーションもどんどん増えている。それに伴い,ユーザーの利用形態も多様化してきた。ユーザーは今,携帯電話をどのように利用しているのだろうか。

フルブラウザより専用ブラウザ

 まず,携帯電話を主に何に使っているのかを聞いてみた(図1)。「メール」(85.9%),「電話」(74.5%)が多いのは当然の結果だが,「ワンセグ視聴」(13.1%),「電子マネー/定期券」(12.9%),「ステーショナリー(スケジュール管理など)」(10.1%)も,1割以上の人が1日に1回以上,使用している。スマート端末としての利用が徐々に浸透しているようである。

図1●携帯電話を主に何に使っていますか。平均して1日に1回以上、使用するものをすべてお答えください(複数回答)
図1●携帯電話を主に何に使っていますか。平均して1日に1回以上、使用するものをすべてお答えください(複数回答)

 いずれの項目も若い世代ほど利用の頻度が高いが,その差が最も顕著に出たのが,「ケータイサイト閲覧(専用ブラウザ)」である。20代では57.1%と半分以上の人が使用しているが,30代で42.3%,40代では38.2%,50代になると24.9%となっている。世代が一つ上がるほど,10%ずつ減っていくような感じである。

 また,サイトを閲覧する際に,「フルブラウザ」を使う(9.4%)人よりも「専用ブラウザ」を使う(36.9%)人の方が4倍も多い。これは,所有している機種がフルブラウザに対応していない,料金体系に違いがある,使い勝手に差があるなどの事情があるためだろう。パソコン用ブラウザ向けのWebサイトをそのまま携帯電話で閲覧するのは,まだ難しいようだ。

 ケータイサイトまたはWebサイトで主に入手する情報としては,「ニュース」(79.4%),「天気予報」(60.9%)が多い(図2)。大きく離れて「趣味」(28.2%),「飲食店」(20.2%),「辞書/辞典」(12.3%)と続いている。

図2●ケータイサイトまたはWebサイトで主にどういう情報を入手していますか(複数回答)
図2●ケータイサイトまたはWebサイトで主にどういう情報を入手していますか(複数回答)