米Intelは米国時間2009年4月22日,ノート・パソコンのセキュリティに関する調査結果を発表した。それによると,ノート・パソコンの紛失や盗難が原因で企業に発生するコストは平均4万9246ドルにのぼるという。

 ノート・パソコンの盗難や紛失によって,買い換え,電子情報の分析,知的財産の紛失,生産性の低下,法的およびコンサルティング費用といったコストが発生するが,全体の80%を占めるのはセキュリティ侵害によるコストである。

 同社によると,暗号化技術などを利用することで被害を軽減できる。データが暗号化されいないノート・パソコンを紛失した場合のコストは5万6165ドルだが,暗号化している場合は3万7443ドルですむ。

 紛失に気づくまでの時間によってコストも異なる。紛失当日に気づいた場合の平均コストは8950ドルだが,1週間以上経過すると11万5849ドルに膨れあがる。

 また,ノート・パソコンの所有者もコストに影響する。紛失者が上級管理職の場合は2万8449ドル,ディレクタは6万781ドル,マネージャは6万1040ドルと,現場に近い役職の方がデータの価値が高い。

 調査は,米Ponemon InstituteがIntelの依頼を受けて,ノート・パソコンの盗難や紛失138件をもとに分析したもの。

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