写真1●企業におけるスパムの受信状況
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写真2●スパム対策に対する必要性の認識
写真2●スパム対策に対する必要性の認識
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写真3●スパム対策の導入状況(規模別,複数回答)
写真3●スパム対策の導入状況(規模別,複数回答)
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写真4●スパム対策の導入予定(規模別,複数回答)
写真4●スパム対策の導入予定(規模別,複数回答)
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 シマンテックは2009年4月21日,企業におけるスパムメールの現状に関する調査結果を公表した。その結果,すでにスパム対策製品の導入率は全企業の7割を突破していることが分かった。また,導入を検討・予定するスパム対策製品の要件として,従業員数1000人以上の企業の約2割が「仮想化対応」を挙げている。

 同社調査によると,メールの受信数は1社当たり1日平均11万1450通で,このうち受信メールのスパム比率は31%(写真1)。前回の32%と比べるとやや低下したものの,受信メールの3通に1通がスパムという依然として高い水準だ。この状況に対し,メール関連ソリューションの導入率を問う設問で「スパム対策」を挙げた回答者が71.2%と7割を突破。この状況について,全回答者の53%がスパムについて「すでに十分な対策がなされている」と判断していることが分かった(写真2)。

 スパム対策の導入状況を聞いたところ,企業規模別に大きな違いがあることが明らかとなった。従業員数1000人以上のEnterprise層ではサーバー向けののスパム対策ソフトを導入している(同層の58.9%)のに対し,従業員数100人未満のSmall層ではメール・クライアントのフィルタリング機能(同層の40.6%)および手作業による削除(同46.3%)を多用している(写真3)。

 今回の調査から,導入状況および今後の導入予定に関する設問において「仮想化に対応したスパム対策ソフト」という項目が加わった。その結果,仮想化対応ソフトの導入率はEnterprise層でも5%に過ぎないが,同層の20.2%が導入予定・検討の対象に挙げている(写真4)。シマンテックでは,「検知率の向上や誤検知の低減といった機能ニーズと,安価に手軽に評価・導入したいというニーズに応える手段として,仮想化対応やホスティング対応,SaaS対応を望む声が増えている」(ソリューション&プロダクトマーケティング部プロダクトマーケティングの金野隆マネージャ)と分析している。

 本調査は国内企業のシステム管理者を対象に同年3月に実施したWebアンケートによるもの。有効回答数は459件。今回からエンドユーザーは調査対象から外している。