図●国内コンプライアンス市場規模予測の推移(2008年~2013年)
図●国内コンプライアンス市場規模予測の推移(2008年~2013年)
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 IDC Japanは2009年4月21日,コンプライアンス(法令順守)製品の市場規模予測を発表した。2009年は前年比23.3%増の1兆1518億円となり,2013年には2兆378億円に拡大すると予測。厳しい経済環境下にあってもコンプライアンス製品への需要は依然として高いとの見方を示した。

 「企業は会社法や金融商品取引法に基づく内部統制への対応と,国際会計基準(IFRS)への対応を同時に迫られている状況。一方,官公庁や自治体でも,2009年秋から始まる新地方公会計制度への対応が急務になっている」と,調査を担当した笹原英司氏は市場拡大の背景を説明する。

 財務以外でも,様々な分野で法規制の改正・強化が進んでいる。労働基準法や労働者派遣法の改正に基づく人事対策,フィルタリングを義務化した青少年ネット規制法や消費生活用製品安全法の改正に基づく消費者保護,東京都環境確保条例や省エネ法の改正に基づく環境対策など,コンプライアンス管理業務はますます多様化,複雑化している。こうした動きがコンプライアンス製品の需要を後押しする。笹原氏は「2008年から2013年かけては平均16.9%成長する」と見込んでいる。