米Black Duck Softwareは米国時間2009年4月14日,オープンソース・ソフトウエア(OSS)の開発コストに関する調査結果を発表した。同社の推計によれば,OSSの総開発コストは3870億ドルを上回るという。

 現在,オープンソース・プロジェクトの数は20万を上回っており,コード数は49億行を超えている。これらOSS開発の作業量は210万人年に相当するという。

 このほかにも,米国をベースとするITアプリケーション開発の約10%は,既存のオープンソース・プロジェクトと重複していることが分かった。米国企業は,アプリケーション開発においてOSSを再利用することで年間220億ドル以上のコストを削減できるとしている。

 OSSの開発コストについては,Linux普及推進団体の米Linux FoundationがLinuxディストリビューション「Fedora 9」の開発コストが108億ドル,Linuxカーネルが14億ドルになるとの試算を2008年10月に発表している。Black DuckによるOSS開発コストの推計は,同推進団体と同様のコスト試算アプローチに,同社のオープンソース・プロジェクトに関する分析を組み合わせて行われた。

発表資料(1)] [発表資料(2)