米連邦捜査局(FBI)のインターネット犯罪苦情センター(IC3:Internet Crime Complaint Center)は米国時間2009年3月30日,インターネット犯罪に関する調査結果を発表した。それによると,2008年に同センターに寄せられた苦情は27万5000件で,前年と比べ33%増えたという。

 被害総額は2億6500万ドルで,前年の2億3900万ドルを上回った。また,1人当たりの平均被害額は931ドルだった。苦情件数は2006年と2007年に前年比で減少したものの,被害総額は2005年以降,増え続けている。

 最も多い苦情は,購入商品の未配達もしくは料金未払いで32.9%。ネット・オークションに関する苦情が25.5%で続き,クレジットカードやデビットカード関連の詐欺が9.0%だった。

 また被害額の中央値が高いのは,小切手関連の詐欺(3000ドル),信用詐欺(2000ドル),ナイジェリア詐欺(1650ドル)。苦情1件当たりの被害額の中央値は,男性(993.76ドル)が女性(860.98ドル)よりも高かった。

 犯罪者の77.4%は男性だった。米国居住者が66.1%を占め,英国(10.5%),ナイジェリア(7.5%),カナダ(3.1%),中国(1.6%)が続いた。

■インターネット犯罪の苦情件数と被害額

          苦情件数  被害額(単位:100万ドル)
2008年    275,284    265.00
2007年    206,884    239.09
2006年    207,492    198.44
2005年    231,493    183.12
2004年    207,449     68.14

出典:IC3(2009年3月)

[発表資料]
[調査レポート(PDF文書)]