インターネット広告の標準策定団体であるInteractive Advertising Bureau(IAB)と米PricewaterhouseCoopers(PwC)は米国時間2009年3月30日,米国オンライン広告市場に関する調査結果を発表した。それによると,2008年通期の売上高は前年比10.6%増の234億ドルに達し,5年連続で過去最高記録を更新した。ただし,成長率は前年の26%増から減速している(関連記事:2007年の米オンライン広告市場,売上高212億ドルで4年連続の記録更新)。

 2008年第4四半期の売上高は,前年同期比2.6%増の61億ドルだった。四半期の売上高が60億ドルを突破したのは初めて。

 2008年通期の売上高を広告形態別に見ると,1位は検索広告の105億4600万ドル(シェア45%)で,2位はディスプレイ関連広告の76億4000万ドル(同33%),3位はクラシファイド(求人や不動産などの案内)広告の31億7400ドル(同14%)だった。ディスプレイ関連広告のうち,成長が顕著だったのはデジタル・ビデオ広告で,売上高は前年の3億2400万ドルから7億3400万ドルに倍増した。

 広告主の業種は,前年と同様に小売り,金融サービス,コンピューティング,自動車が上位4位を占めた。また,消費者向けパッケージ商品(CPG:Consumer Packaged Goods)がオンライン広告の売上高全体に占める割合は,前年比で60%拡大した。

 米メディア(internetnews.com)によると,オンライン広告はラジオや雑誌を抜いて,新聞とテレビに次ぐ第3の広告メディアに成長した。

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