米Gartnerは米国時間2009年3月26日,クラウド・コンピューティング環境を利用したサービスの世界市場に関する調査結果を発表した。2009年の市場規模は,前年(464億ドル)から21.3%拡大し,563億ドルを超える見込み。2013年には1501億ドル規模に達すると,同社は予測している。

 クラウド・コンピューティングは,ITシステムを購入してサービス料を支払うという従来の形態から,サービスの利用自体は無料だが広告収入でまかなうという新しいモデルへの変換を可能にする。広告付きサービスは現在,クラウド・サービス市場の売上高の大半を占めており,2013年も同様の状況が続くと見る。

 Gartnerによると,クラウド・ベースの広告サービスの売上高は,2008年の280億ドル(市場全体の60%)から,2009年には330億ドル(同58%)に拡大する見通し。米Googleがけん引役であるが,米Yahoo!や米Microsoftなども参入している。

 一方,クラウド・コンピューティングのインフラを提供するサービスは,2008年の売上高が25億ドルで市場全体に占める割合はわずか5.5%だった。2009年には売上高が32億ドルに増加するが,市場全体の6%にとどまる見込み。

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