米IDCは米国時間2009年2月19日,仮想化技術を導入している企業のニーズに関する調査結果を発表した。それによると,仮想化技術が企業のIT環境に普及するにつれ,より洗練された管理ツールへの需要が高まっているという。

 同社が,北米のIT意思決定者100人を対象に調査したところ,仮想マシンを50台以上運用するなど複雑な仮想環境を構築している企業の場合,事業目的の達成に仮想環境の管理が非常に重要だと考える回答者は56%を占めた。これに対し,それほど複雑でない仮想環境の企業の場合,その割合は24%にとどまった。

 同社システム管理ソフト担当調査ディレクタのMary Johnston Turner氏は,「仮想環境の拡大を検討している企業は,併せて適切な管理ツールやベスト・プラクティス,自動化などにも投資する必要がある」と指摘する。

 運用管理の向上に役立つITIL(IT基盤ライブラリ)や,プロセス・モデルのベスト・プラクティスを適用している,あるいは検討中という企業は,複雑な仮想環境の企業で79%,そうでない企業では48%だった。

 仮想環境と物理環境で共通の管理ツールを利用中あるいは利用予定の企業は,複雑な仮想環境の企業で70%,そうでない企業では53%だった。

 仮想環境の管理において自動化が重要な役割を果たすようになると考える回答者は,複雑な仮想環境の企業で70%,そうでない企業で37%だった。

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