米Gartnerは米国時間2009年2月4日,北米企業による固定電話と携帯電話の利用状況に関する調査結果を発表した。それによると,2011年には企業が利用する携帯電話の台数が固定電話を上回る見通し。

 同社リサーチ・バイス・プレジデントのPhil Redman氏は,「スマートフォンの普及や携帯電話での電子メール利用の拡大,こうした機器のIT電話システムへの組み込みが,企業向け携帯電話の導入と標準化をけん引した」と説明する。また,屋内での通話品質向上や利用料金の値下げも,企業による携帯電話利用が拡大している要因だという。

 携帯電話サービス関連の支出増加に伴い,企業は今後,管理計画を策定する必要があるとRedman氏は指摘する。携帯電話と固定電話のコストを比べた場合,ハードウエアは一般に携帯電話の方が安いが,サービス利用料については携帯電話が5倍以上高くなる場合があるという。

 Gartnerは,企業が固定電話から携帯電話にスムーズに移行できるように,モバイル技術の導入方法と時期について計画を立てることを勧めている。また,使い方やコスト,標準規格,セキュリティに関する強固なポリシーの策定,不要になった固定電話の処分などを行うことも重要としている。