インターネット・セキュリティ・ソフト開発を手がけるオランダAVG Technologiesは現地時間2009年1月27日,マルウエアなどが埋め込まれた悪意のあるWebサイトに関する調査結果を発表した。それによると,検出や遮断から逃れるために,短時間で姿を消し,また別の場所に出現する不正サイトが増えているという。

 AVGが2008年10~12月に実施した調査では,悪意あるWebサイトの約6割が開設後24時間以内に閉鎖した。また,この種の短命サイトの1日当たりの出現件数は,3カ月間に10~20万件から20~30万件に増加した。

 ウイルス署名やWebサイトの定期的なスキャニングといった従来の対策では,こうしたWebサイトからの感染を防ぐことはできない。AVG最高経営責任者(CEO)のJ.R. Smith氏は,「インターネット上にある何億というWebサイトのすべてを毎日スキャニングするのは,最新のスーパーコンピュータをもってしても技術的に不可能だ」と説明する。

 情報が頻繁に更新されるFacebookやMySpaceといったソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトも,サイバー犯罪者の格好の標的になっている。彼らは友人になりすまして,悪意あるページへのリンクが埋め込まれたメッセージをSNSユーザーに送信する。