アウンコンサルティングは1月7日、検索/コンテンツ連動型(P4P)広告市場と検索エンジン最適化(SEO)市場に関する調査結果を発表した。2008年は、P4P広告費が1862億円(前年の1417億円に比べ31.4%増)、SEO市場の売上高が130億1000万円(前年の100億6000万円に比べ29.3%増)だった。2012年の状況については、P4P広告費が3855億円、SEO市場の売上高が230億2000万円に拡大すると予測する。

 P4P広告全体のうち、パソコン向けP4P広告費は1596億円で前年の1277億円から25%増えた。その内訳は、検索連動型広告が1357億円(前年比24%増)、コンテンツ連動型広告が239億円(同25%増)。検索連動型広告は企業マーケティング活動に必要不可欠な広告として定着したため、堅調に伸びたという。ただし、景気後退などの影響により広告費が抑えられ、P4P広告市場の成長は当面緩やかな状態で推移するとみる。

 2008年のモバイル向けP4P広告費は266億円で、前年の140億円に比べ90%増えて市場拡大に貢献した。広告費増加の理由として、同社は主要携帯電話キャリア各社が大手検索会社と提携したことや、モバイル検索利用の広がり、モバイル広告に注目する企業の増加などを挙げる。今後は、パソコン向けP4P広告と同じく成長スピードがやや鈍化するという。

 SEO市場の売上高を分野別にみると、SEO業務を外部委託するアウトソーシング分野が44億6000万円で、前年比65%増と大きく伸びた。SEO業務を企業内で完結させるインハウス分野は67億5000万円(同18%増)、外部業者のソフトウエアを自社Webサイトに適用して対策するツール分野は18億円(同9%増)だった。

 今後のSEO市場について、同社はアウトソーシング分野が2011年までは前年比10―20%増のペースで成長が続くと試算した。また、海外展開を図る企業や訪日外国人の増加などの影響で多言語SEOサービスの利用が増えると予測する。

 調査は、世界各国の報道資料やレポートによる動向分析、業界関係者へのヒアリングを行ったうえで、独自に集めた資料と合わせる形で実施した。

■関連情報
・アウンコンサルティングのWebサイト http://www.auncon.co.jp/