商工組合中央金庫(商工中金)が発表した12月の中小企業月次景況観測によると、景況判断指数は29.4となり、2カ月連続で過去最低を更新した。前月からの低下幅は5.7ポイントと過去最大。好転と悪化の分かれ目である50を21カ月連続で下回った。2009年1月は27.8とさらに悪化する見通し。

 中小企業月次景況観測は、商工中金の取引先1000社に前月と比べた景気判断を尋ねる。「好転」したとの回答が多ければ指数は100に近づき、「悪化」が多ければ0に近づく。今回の調査は12月上旬に実施した。

 業種別にみると、製造業の景況判断指数は、前月から8.9ポイント低下して23.3。鉄鋼、化学、一般機械、輸送用機械の落ち込みが大きく、21カ月連続で50を下回った。非製造業は34.4で同3.1ポイント下げ、19カ月連続で50を下回った。卸売り、小売、サービスなどがいずれも過去最低を更新した。

 同時に調査した11月の売上高は前年同月比4.9%減と、2カ月連続で前年を下回り、減少幅は10月の0.9%減から拡大した。12月は6.8%減、2009年1月は5.3%減になる見通し。12月の業況判断については採算状況DI(前月比「好転」-「悪化」)がマイナス27.3、資金繰りDI(同)がマイナス15.7と、過去最大の「悪化」超だった。

■関連情報
・商工組合中央金庫のWebサイト http://www.shokochukin.co.jp/