●形態別物販市場
●形態別物販市場
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 富士経済は12月25日に発表した物品通信販売に関する調査結果で、総市場規模を2008年が4兆5238億円、2010年が4兆9444億円(対2008年比9.3%増)と予測した。ネット通販市場は、パソコン向けが2008年に2兆1753億円、2010年に2兆5097億円(同15.4%増)、携帯電話向けが2008年に3165億円、2010年に4080億円(同28.9%増)と予想し、通販市場全体のけん引役になるとみる。

 またネット通販以外の売上高は、カタログ通販が2008年に1兆5450億円、2010年に1兆5209億円(対2008年比1.6%減)、テレビ通販が2008年に3818億円、2010年に3950億円(同3.4%増)、その他が2008年に1053億円、2010年に1109億円(5.4%増)と見込む。

 これまで通販市場の主力はカタログ通販であったが、インターネット利用者の増加や携帯電話の普及によりオンライン通販が拡大している。主にカタログ/テレビ通販を展開していた企業もコスト削減目的でネット通販への移行に取り組んだ影響もあり、ネット通販が2006年にカタログ通販を抜いてトップになった。また2007年には小売業の販売総額に占めるネット通販の割合が3%を超えた。ただし、ネット通販市場は競争が激化し、上位または大手企業に実績が集中してきたという(関連記事)。

 カタログ通販市場は、業者のネット通販移行が続き、縮小傾向に歯止めがかからない。テレビ通販は、専門チャンネルの伸びが鈍化したものの、BS/CS放送の普及で視聴可能世帯数が増え、需要拡大につながっているという。

■関連情報
・富士経済のWebサイト http://www.fuji-keizai.co.jp/