米Trend Microは米国時間2008年12月17日,マルウエアの感染経路について調査した結果を発表した。それによると,同年に感染数が多かったマルウエアのトップ100のうち50%以上が,悪意のあるWebサイトへのアクセスにより知らぬ間にダウンロードされたものだった。

 2番目に多かったのは,すでにシステム上に存在しているマルウエアが別のマルウエアを作成するケースで全体の43%を占めた。3番目の感染経路は電子メールの添付ファイルで12%だった。

 このほかの感染経路としては,インスタント・メッセージング(IM)アプリケーションやピア・ツー・ピア型接続,USBメモリーや携帯型/外付けハード・ディスクなどが挙げられている。また,ぜい弱性が見つかったアプリケーションに修正パッチを当てなかったことが感染の原因になっているケースもあった。

 地域別で見ると,北米では引き続きアドウエアの数が最も多く,インターネット経由で感染してデータを不正取得するマルウエアが急増している。

 アジア地域およびオーストラリアでは,リムーバブル・ドライブによって感染するマルウエアが全体の29.31%を占め,この割合が他の地域に比べ高かった。また,中国ではオンライン・ゲームを通じて感染する割合が最も高かった。

 EMEA(欧州,中東,アフリカ)地域では,トロイの木馬型ダウンローダを使って別のマルウエアをダウンロード(または作成)するケースのほか,iframeタグを悪用してマルウエアに感染させるケースが多かった。