総務省情報通信政策研究所が2008年7月に発表した「ブログの実態に関する調査研究」によると,2008年1月時点でインターネット上で公開されている国内のブログの総数は約1690万だという。そこでITproでは11月上旬に,ブログを含む個人運営Webサイトの現状と,併せて現在注目のWeb技術「RIA(Rich Internet Application)」についてWebアンケートを実施。1998人の方から回答をいただいた。

コンテンツ作成・管理とページ・デザインで苦労

図1●プライベートなWebサイト(ブログを含む)の運営経験の有無(有効回答数1998)
図1●プライベートなWebサイト(ブログを含む)の運営経験の有無(有効回答数1998)

 まず,プライベートなWebサイト(ブログを含む)の運営経験の有無を聞いたところ,「現在,運営している」と答えた回答者は2割強(図1)。「これから運営したい」とする回答が1割程度あった。一方,「運営したことはないし,これからも運営するつもりはない」との回答も5割近くに達した。

 では,プライベートなWebサイトを運営している人は,どのようにしてサイトを作成しているのか。結果は「プロバイダなどが提供しているブログを利用」が4割強(図2)。残りは「Webサイト作成ツールを利用」と「テキスト・エディタなどでHTMLやCSSを記述」との回答がほぼ半々で分け合う形になった。

図2●運営しているサイトの作成方法(有効回答数456)
図2●運営しているサイトの作成方法(有効回答数456)

 ただし,ブログの利用に関しては年齢層による差が見られた。25~34歳では5割超が「ブログを利用」と回答したのに対し,50~54歳と55~59歳の回答者におけるブログの利用者はいずれも3割を切った。50~54歳の回答者の4割弱,および55~59歳の回答者の7割弱が,Webサイト作成ツールを利用していると答えた。その際にWebサイト作成ツールとして名前が挙がったのは,日本IBMの「ホームページビルダー」(回答117件中49件),アドビシステムズの「Dreamweaver」(同22件)などである。

 次に,Webサイトを作成・運営するうえで苦労していることを,用意した選択肢の中から複数回答で選んでもらった。1位は回答者の約59%が選んだ「コンテンツの作成・管理」(図3)。「Webページのデザイン」が約57%と僅差でこれに続いた。ただし,ブログ・ユーザーに限って見ると,約40%しか「Webページのデザイン」を選んでいない。ブログでは,プロバイダが提供するデザインのテンプレートを利用してページを作成することが多いので当然と言えるが,逆に,ページ・デザインが簡単にできることからブログに選んでいる人も多いと言えそうだ。

図3●Webサイトを作成・運営するうえで苦労していること(複数回答,有効回答数430)
図3●Webサイトを作成・運営するうえで苦労していること(複数回答,有効回答数430)

 作成したWebサイトの見え方のチェックに使っているブラウザは,「Internet Explorer 7」と「Firefox」がそれぞれ1位,2位で,「Internet Explorer 6以前」がそれに続いた(図4)。Firefoxはすでに,Internet Explorerと並んでWebサイト作成者にとって標準ブラウザの地位を固めたと言えそうだ。その他の回答では,「Opera」(回答37件中20件),「Google Chrome」(回答37件中9件)などの名前が挙がった。

図4●作成したWebサイトの見え方のチェックに使っているブラウザ(複数回答,有効回答数454)
図4●作成したWebサイトの見え方のチェックに使っているブラウザ(複数回答,有効回答数454)