市場調査会社の米Gartnerは米国時間2008年11月13日,データ・センターのエネルギ消費に関する調査結果を発表した。それによると,平均的なデータ・センターでは電気エネルギの35~50%が機器の冷却に費やされているという。

 同社は,この割合を15%まで削減するための11項目のグリーン化手段を紹介した。例えば,多くのOAフロアでは,配線用の穴に隙間があり,そこから冷たい空気が逃げてしまうが,それらをふさぐことで,データ・センターの冷却に使われるエネルギを10%節約できる。

 また,可変速ファンを設置し,ファンの速度を10%落とすことで,ファンの電気使用量を約27%削減できる。速度を20%落とせば,約49%の節約になるという。

 ブランク・パネルをはめ込んで空気が漏れないようにすることや,床下を整理して空気の流れを改善すること,冷気通路(コールド・アイル)と暖気通路(ホット・アイル)を形成することなども重要だ。

 そのほか,冷却装置を使わずに温度を下げる「フリー・クーリング」と呼ぶ手法の導入や,モジュール式クーリング・システムを使用する新しいデータ・センターの設計などを推奨している。