だれが言い出したか「勉強の秋」。というわけで今回の「記者のつぶやき調査編」のお題は「ITプロと英語力」である。10月最終週にWebアンケートを実施したところ,1065人の方から回答を頂いた。英語力がテーマだったためか,今回は外資系企業の方からの回答が少なく,1065件中38件(3.6%)だけだった。

 アンケートを通じて知りたかったことは,IT関連職種における英語力の“需給ギャップ”,つまり「その業務に必要な英語力」と「その人の実際の英語力」との差である。果たしてどのITプロが一番困っているだろうか。

英語で困っている人は7割超

 そもそもみんなどの程度困っているのか。さして困っていない,という可能性もあるので,アンケートの冒頭でまず,業務における英語力の不足感を尋ねた。あにはからんや,「不足を感じたことはある」という回答は72.7%にもなった(図1)。どの職種でも,過半の人が不足感を訴えている。皆さん相当困っているんですね。私もです。

図1●職種別にみた,英語力不足を感じている人の割合(有効回答数1059)
図1●職種別にみた,英語力不足を感じている人の割合(有効回答数1059)

 不足感が特に強い職種トップ3は「プログラマ」「コンサルタント」「プロジェクト・マネジャー」。最下位は「マーケティング/営業」で,トップの「プログラマ」に比べ約20ポイント低い。これは英語力が十分だからなのか,それとも業務で英語を使う機会があまりないからなのか。

 答えはどうも後者らしい。「担当業務における英語力の必要性」を尋ねた結果(図2),「システム運用/管理」や「マーケティング/営業」が下位に来ているからだ。逆に「プログラマ」「コンサルタント」はここでも上位に来ている。この2つの職種は,業務で英語力が求められることが多いために,英語力に対する不足感を感じる機会も多い,と解釈ができそうだ。

図2●職種別にみた英語力の必要性(カッコ内は有効回答数)
図2●職種別にみた英語力の必要性(カッコ内は有効回答数)