米国の非営利調査機関Pew Internet & American Life Projectは米国時間2008年10月19日,米国家庭における技術利用状況に関する関する調査結果を発表した。インターネットや携帯電話がなかった子供の頃の家族生活と現在を比べてみて,家族の親密度が増したと答えた米国成人は25%だった。一方,家族が昔よりも疎遠になったという回答者は11%にとどまった。家族の親密度は昔と変わっていないという意見は60%だった。

 また調査から,様々な家族形態のうち,テクノロジの利用率/所有率が最も高いのは核家族であることなどが分かった。

 核家族の89%は,複数の携帯電話を所有していた。高速ブロードバンド回線を使ってインターネットに接続している核家族は66%で,全体の平均である52%を大きく上回った。また,核家族の65%では,夫婦に加えて1人以上の子供がインターネットを利用し,58%は,2台以上のデスクトップ・パソコンあるいはノート・パソコンを所有している。

 調査レポートを作成したTracy Kennedy氏は「新しいテクノロジによって家族関係が希薄になることを危惧するアナリストもいるが,携帯電話とインターネットを中心とする新たな家族関係が構築されていることが分かった。家族どうしが,忙しい生活の合間を縫って,携帯電話で取り合ったり,計画を調整したりしている」と説明した。

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