米IDCが実施した2008年第2四半期の世界仮想化市場に関する調査結果によると,サーバー仮想化ソフトのベンダーでは,米VMwareが依然として優勢だが,米Microsoftもx86サーバー分野で健闘しているという。

 サーバー仮想化ソフト全体では,VMwareは売上高ベースの市場シェア78%を占め,首位の座を維持した。特にx86サーバー分野の新規ライセンスについてみた場合,「VMware ESX」と「VMware Server」の合計シェアは44%と強い。ただし,Microsoftは第1四半期に一般向けリリースした「Hyper-V」が好調で,「Virtual Server 2005」と合わせてシェア23%を獲得している。

 2008年第2四半期のサーバー仮想化ソフトの世界出荷数(ライセンス・ベース)は前年同期と比べ53%増加した。しかし成長率は前期の72%から大きく減速し,4四半期連続で成長率が低下した。

 x86サーバー分野が前年同期と比べ60%成長し,EPICサーバー分野も18%伸びた。しかしCISCおよびRISCサーバー分野は前年同期を下回り,それぞれ15%減,7%減だった。

 同社System Software部門リサーチ・アナリストのBrett Waldman氏は,成長の減速傾向は市場が成熟しつつある兆候だと指摘している。

 サーバー仮想化ソフトの世界売上高は前年同期比15%増加したが,前期の成長率である32%を大幅に下回った。このうちx86サーバー分野は39%増収だった。

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