市場調査会社の米Gartnerは米国時間2008年10月8日,世界の半導体設備投資に関する調査結果を発表した。それによると,同年の半導体設備投資は前年比25.7%減の471億ドルとなる見込みで,同年7月時点の予測だった19.8%減を下方修正する形となった。

 半導体設備投資は,2009年にさらに12.8%減少したあと,2010年にはプラス成長に転じるとGartnerは予測する。同社半導体製造グループ リサーチ担当副社長のDean Freeman氏は,「昨年,一昨年と過剰な設備投資を行ったツケが回ってきた。この影響は2009年まで続くだろう」と説明する。

 同氏はさらに,「メモリー分野の供給過剰や,G8諸国(カナダ,フランス,ドイツ,イタリア,日本,ロシア,英国,米国)での個人消費の低迷が消費者向け電子機器の売り上げを減少させ,それがファウンドリや統合デバイス製造業者(IDM)による設備投資に影響を及ぼしている」と分析する。

 カテゴリ別では,ウエーハ製造装置(WFE)への投資が前年比26.1%減,パッケージング/組み立て装置(PAE)が同18%減,自動テスト装置(ATE)が同26.7%減となる見通しである。

世界半導体設備投資額の推移と予測(2008年以降は予測,単位は100万ドル)
 2007年2008年2009年2010年2011年2012年
半導体設備投資63,400.647,108.941,062.647,938.3059,032.152,806.1
成長率(%)5.5-25.7-12.816.723.1-10.5
製造装置支出44,743.433,463.030,476.236,463.7042,407.640,229.7
成長率(%)6.4-25.2-8.919.616.3-5.1
  WFE36,004.626,605.123,446.527,503.0034,426.630,958.2
  成長率(%)10.6-26.1-11.917.325.2-10.1
  PAE5,182.34,250.54,292.65,418.704,769.25,490.6
  成長率(%)-3.7-18126.2-1215.1
  ATE3,556.52,607.42,737.23,542.003,211.93,780.9
  成長率(%)-13.7-26.7529.4-9.317.7
その他支出18,657.213,645.910,586.311,474.6016,624.512,576.4
成長率(%)3.5-26.9-22.48.444.9-24.4
出典:Gartner(2008年10月)