調査会社の米Enterprise Management Associates(EMA)は米国時間2008年10月6日,省電力への配慮など,企業によるグリーンIT化について調査した結果を発表した。それによると,調査対象となったITプロフェッショナル全員がグリーンITに関する何らかの取り組みを今後1年間に実施する予定だという。

 グリーンITに関する取り組みを実施済みの企業は57%を占め,これらの企業はエネルギ費用を平均19%削減することに成功していた。

 調査から,大企業ほどグリーンIT化に熱心なことが分かった。グリーンITソリューションを導入済みの企業は,従業員数が2500人を下回る企業では39%だが,1万人を超える企業の場合は73%にのぼった。

 また,企業の売上高とパソコンの消費電力量は反比例していた。例えば,1週間当たりのデスクトップ・パソコンの消費電力量について,売上高10億ドル以上の企業が平均25.61キロワット時(kWh)であるのに対し,売上高1億ドル未満の企業では平均34.04キロワット時だった。

 EMAアナリストのSteve Brasen氏は,「企業はグリーンIT化の推進によってエネルギ効率を向上したいと考えている。グリーンIT化は環境への配慮のみならず,コスト削減という点でビジネス的見地からも理にかなっている」と指摘した。