調査会社の米ABI Researchが米国時間2008年10月6日に発表した調査報告によると,ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用者で,携帯電話からもアクセスしている者は46%にのぼった。そのうち,携帯電話を介してMySpaceにアクセスしたことがある者は70%,Facebookは67%だった。他のモバイル版SNSは,いずれも15%を下回った。

 MySpaceとFacebookのモバイル版の利用者が多い理由について,ABIリサーチ担当ディレクタのMichael Wolf氏は次のように分析する。利用者は,モバイル版SNSでゼロから人間関係を構築するよりも,すでにパソコンで利用しているSNSに携帯電話からアクセスして友達とやり取りしたいと考える。当然,既存の利用者が多いMySpaceとFacebookに,携帯電話からのアクセスも集中する。

 モバイル版SNSの用途として最も多いのは,友人からの「投稿の確認」や「メッセージの確認」で,いずれも回答者の50%を超えた。また,いま何をしているかを知らせるために携帯電話で「ステータスの更新」(45%)を行う利用者も多かった。

 米Hitwiseの最新の調査によると,MySpaceは米国SNS市場の67.5%を占めて首位に立っている。一方,Facebookの市場シェアは約21%だが,2007年8月以降,トラフィックを50%伸ばしているという(米CNET News.comによる)。