非営利団体の全米サイバー・セキュリティ連盟(NCSA:National Cyber Security Alliance)と米Symantecが米国時間2008年10月2日に公表した調査結果によると,米国インターネット・ユーザーの多くは自分のパソコンに基本的なセキュリティ対策ソフトが入っていると思い込んでいるが,実際には入っていない場合が多いという。

 この調査では,約3000人の米国インターネット・ユーザーを対象にアンケート調査を実施する一方,400台の個人用パソコンをSymantec製ソフトで実際にチェックして分析した。

 アンケート回答者の80%は,ファイアウォール機能を自身のパソコンにインストールしていると答えたが,実際には42%しか適切なファイアウォール機能を導入していなかった。また,75%がスパム・フィルタを搭載していると答えたが,実際に導入している人は52%だった。

 スパイウエア対策ソフトについては,インストールしていると思っている割合(83%)と,実際にインストールしている割合(82%)はほとんど変わらず,比較的正しく把握している。しかし,依然として2割近いユーザーがスパイウエア対策ソフトを使っていない。

 基本的なセキュリティ対策ソフトをあまり理解していないユーザーは多いが,セキュリティが重要な問題であることは分かっているようだ。自身のコンピュータがウイルスに対して「非常に安全」だと思う回答者は26%にとどまった。攻撃者に対して「非常に安全」という回答者も21%と少なかった。