米消費者団体のConsumer Reports WebWatchが米国時間2008年10月1日に発表した調査結果によると,米ニューヨーク州では州および連邦当局に寄せられる消費者の苦情で最も多いのはオンライン・オークション詐欺に関することだという。オンライン・オークション利用者の27%が,詐欺や不正行為の被害に遭ったことがあると回答した。オークション・サイト「eBay」の利用者では,その割合は32%にのぼる。

 オンライン・オークションに関するトラブルでは,「落札した品物が届かない」(11%)という報告が最も多かった。そのほか,「想像していたより商品の状態が悪い」「商品が届くまで,重要な特徴を知らされなかった」「落札した品物より価値の低い商品が送られてきた」といった苦情も少なくない(いずれも7%)。

 オンライン・オークションはその性質上,ある程度のリスクを伴うものだが,57%の回答者は入札前にオンライン詐欺に関する情報を何も読んでいなかった。

 約40%の回答者は,詐欺などに遭った経験から,入札する前に出品者について調査すると答えた。

 しかし,詐欺などに遭っても,オークション・サイトでの入札を完全にやめるという回答者はわずか12%だった。約20%は,一部の商品について,オークション・サイトでの購入はもう行わないと答えた。

 詐欺などのトラブルに巻き込まれた際の行動としては,50%以上が直接売り手に掛け合って問題を解決しようと試みた。約40%はeBayの決済サービスであるPayPalに正式な苦情申請を提出し,25%以上が売り手に対してマイナスの評価をつけた。弁護士や米連邦取引委員会(FTC)などに相談した人はほとんどいなかった。