総務省が9月30日にまとめた8月の家計調査報告によると、1人暮らしを除く1世帯あたりの消費支出は29万1154円となり、物価変動の影響を除いた実質で前年同月比4%減少した。6カ月連続の前年割れ。交際費や食料、国内/外国パック旅行、住居関連の支出が減少した。

 自動車関係費を含む「交通・通信」の支出は1世帯あたり実質0.7%増の4万588円と2カ月ぶりに前年を上回った。ガソリンは7.2%減と、暫定税率が復活した5月以来、4カ月続けて前年を下回ったが、自動車購入などの支出は増加した。

 「食料」は2.2%減の7万909円で、魚介類、飲料などへの支出が前年より少なくなった。価格が上昇傾向で推移している商品をみると、パン、カップめん、チーズ、食用油は前月より減少幅を縮小したが、減少は続いた。スパゲティと卵は前月より値上がりしたが、支出が増えている。

 ウナギかば焼きは14カ月連続で減少となった。一方、減少が続いていた冷凍ギョーザなど冷凍調理食品の消費支出は増加に転じた。

 なお8月における勤労者世帯の実収入は、前年同月から実質1.9%増加して平均48万8216円となり、5カ月ぶりに前年を上回った。税金や社会保険料を差し引いた可処分所得は2.2%増の41万2235円となり、3カ月ぶりに前年を上回った。

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・総務省のWebサイト http://www.soumu.go.jp/